箱根山の状況 火山研究者の共通見解

 静岡大学で火山・地震の研究をされている小山教授の今回の箱根の噴火についての評価を講演会で示しました。
 小山教授は、フィリピン海プレートに乗って本州に衝突している伊豆半島の詳しいテクトニクスや富士山の研究、火山災害のハザードマップの提唱、伊豆ジオパークの推進など幅広い活動をされている方です。
 真鶴マイクロプレート・丹那断層(箱根までつながっています)の応力上の再評価と短冊形の地殻の回転、伊豆単性火山群の生成などこの地域の地学についての多くの研究成果をあげています。
 小山真人研究室 http://sakuya.ed.shizuoka.ac.jp/koyama/public_html/

伊豆新聞(5月17日)から 
http://izu-np.co.jp/ito/news/20150517iz0000000104000c.html

 NPO法人まちこん伊東の本年度ジオパーク講座「伊豆を学ぶ 伊豆半島ジオパークを知る」(伊豆新聞本社後援)が16日、伊東市桜木町ひぐらし会館で開講した。一般にも公開された初回講座では、静岡大防災総合センター教授の小山真人さんが噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)に引き上げられた箱根山について語った。

 小山さんは箱根山の噴火の歴史について「3千年ほど前を最後にマグマの噴火は起きていない。それから現在まで、少なくとも5回の水蒸気噴火が起きている。水蒸気噴火についての研究成果が、今回の規制範囲の根拠となっている」などと説明した。

 箱根山の状況と今後について「マグマが上がってきている気配はなく、熱水が岩盤の中の割れ目に沿って上がってきているというのが研究者の共通見解」「火山性の群発地震発生、山体の膨張、噴気の異常の三つが重なったことが噴火警戒レベルの引き上げにつながった」「今回の群発地震は2001年のものと似ている。その時は6月に始まって10月末に終息した」などと述べた。

15日の12cmの隆起については、こちらのコメントも参考にしてください。
http://d.hatena.ne.jp/rice63/20150514/p1#c